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嵐山の現在地と、旅客運送業界のコンプライアンスについて

京都・嵐山の最前線から感じる「インバウンド」のリアル

さて、昨今はニュースなどで「中国からのインバウンド客が激減」といった報道を目にしますが、ここ嵐山に拠点を置く私たちの肌感覚としては、少し違った景色が見えています。 確かに団体のお客様は減った印象を受けますが、その分、欧米系の方や個人旅行のお客様、そして日本人の観光客が増加しており、総数としての賑わいは決して衰えていないように感じます。

報道の情報だけでなく、実際に現地で何が起きているかを見極めること。これは私たちの事業においても非常に大切な視点です。

「法令遵守」こそが、お客様を守る最大の盾

観光やロケの需要が回復・変化する中で、私たち旅客運送業界にも看過できない問題が生じています。 最近、街中でよく見かけるようになったミニバンタイプの車両。以前は白ナンバー(自家用)での違法営業が問題視されていましたが、最近では緑ナンバー(営業用)をつけてはいるものの、実態は「名義貸し」が疑われるようなケースや、質の担保されていない運行が見受けられるようになりました。

また先日、大阪にて介護限定の許可しかない事業者が一般の貸切輸送を行い、逮捕されるという事件がありました。 私たちロケバス業界の周辺でも、本来は「介護」や「特定旅客」の許可しか持たない事業者が、法の網をくぐるようにして一般のロケバス業務や貸切業務を請け負っているケースが散見されます。

「安ければいい」「バレなければいい」という昭和のようなやり方が、コンプライアンスが叫ばれる令和の時代に通用するはずがありません。 許可証の確認を怠ることは、万が一の事故の際、ご依頼主様自身や、大切なキャスト・スタッフの皆様を大きなリスクに晒すことになります。過去に起きた軽井沢のスキーバス事故のような悲劇を二度と繰り返さないためにも、私たち事業者はもちろん、ご利用いただく皆様にも「正しい事業者の選定」をお願いしたいと切に願っております。

2026年に向けて

私たち株式会社tucは、法令遵守を徹底し、時代に即した「令和スタイル」の経営と安全管理をアップデートし続けてまいります。 不正を行う事業者が淘汰され、真面目に安全と向き合う事業者が正当に評価される。そんな健全な業界環境になることを望んでやみません。

本年も多大なるご愛顧をいただき、誠にありがとうございました。 皆様におかれましても、無事故・無災害で、笑顔で2026年を迎えられますようお祈り申し上げます。 年末ご多忙の折ではございますが、どうぞご安全にお過ごしください。

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吉田 知史

tucグループ代表取締役 / 物流経営士 / 産業カウンセラー / 総合旅行業務取扱管理者 / 2級G・D自動車整備士ほか

幼少期からスピードに魅せられ、自転車からスキー・オートバイ・自動車ととりあえずスピードが出るモノが大好き。夜な夜な峠道へ繰り出しドリコンなどに参戦しつつ、数々の大きなケガや入院・手術を経験し、某ディーラーで自動車整備士を経験して家業へ。近年ではJAF公式戦の全日本ラリーへの参戦やレースも参戦中。

戦歴:
2018年 TGRラリーE3クラス西日本シリーズチャンピオン
2023年 全日本ラリー第三戦新城JN5クラス3位入賞
他地方選手権等上位多数