世界最大の商用車の展示会「IAA TRANSPORTATION 2024」に行く‼
前回の2022年から二年が経ち、世界はどう変化しているのか。
輸送や荷締めにヒントはあるのか?
早速レポートをお伝えします!
こんにちわ
今年も隔年の行われる世界最大の商用車の展示会
ドイツハノーファー「IAA TRANSPORTATION 2024」に行って来ました。
日本はまだまだ残暑が厳しいですが、ドイツも朝晩は冷え込むものの
日中はかなりポカポカ陽気でした。
日本の物流展とは規模が違い、毎日20000歩歩いて4日間でも
まだ全ては観きれないくらいです。
前回の2022年、前々回の2018年に比べると縮小傾向ではありますが、
また今回も色々な発見や気づきがありました。
直感的に感じた事は、
・自動運転はほぼゼロ(もう完成しているから真新しくない?)
・EV率も以前に比べると減少、代わりにFCV(燃料電池車)、少しの水素燃料や天然ガス
・想像以上に欧州経済は悪い
・5年後くらいには半数くらいの展示ブースが中国系になるのではないか!?
偏見はありますが、こう感じました。
2018年の時は自動運転技術も大騒ぎであちこち展示されていましたが、
年々減少に。諸説ありますが、やはり自動運転技術はもう完成の域に達しており
後は法律が追いつくのみなのかな?とは思います。こういう時に日本は出遅れますよね。
また、完全EVのBEV率は減少しており(もちろんトップメーカーは出している)
一旦仮施策で、ワンタッチの意味合いでFCV車は多いように感じました。
最近は乗用車メーカーでもEV化達成率を緩やかな表現にしたり、
撤廃や方針転換を発表するメーカーも少なくありません。端的に表現するなら「EV疲れ?」のようにも取れるかもしれません。
航続距離や車両コストに製造時のCO2など様々な理由はあるとは思いますが
やはりロ・ウの戦争で安価なエネルギー調達が難しくなり
それを端に経済低迷しているのが大きな原因かなと思います。
その反対に、補助的なEVの位置づけであるEアクスルや冷凍機などは
非常に多く展示され、実装率は前回よりも増えていました。
これはもう現場でどんどん使用されているのだと思います。
今回ご一緒させていただいた大阪の重量屋さんのキタノさんが
恐らく日本人で初めてMANの完全EVトレーラーをテストドライブされましたが、
感触はかなりいいものだったとの事でした。
私は国際免許を用意してなかったのでドライブ出来なかったのが残念ですが、また2年後はテストドライブに挑戦したいと思います。
ドイツは人口が日本の2/3くらいの8000万人程度ですが、移民をどんどん受け入れ、ついにGDPでは日本を抜き去りました。
日本の人口減少率がこのまま推移すると、2050年くらいには8000万人を割ると予測されています。
街中を歩いていて思うのは、とにかく人の手間がかかる事は省いている事。日本で「それ必要??」と感じる事は、こちら欧州ではほとんどありません。ドイツの電車は改札もありませんし、アプリで予約も切符も買えます(フランスはキセルだらけなので厳重な改札口があった)。パンを買ってもものすごく簡易な包装で、少々染みて来ようがお構い無しです。日本でこのレベルだと、クレームが来ると思います。
また、配達のトラックも例えば京都駅みたいな駅でも前に大型トレーラーをドーンと停めてパワーゲートで荷下ろししていますし、小型車に積み替えて納品などというのは見た事がありません。
様々な文化の違いが日本と欧州ではありますが、人口減少していく日本としてドイツと同じくらいのGDPを維持出来るのかは、懐疑的な部分があります。もちろんそれだけではないですが、やはり面倒な事を極力減らし、生産性向上していく事は重要だと思います。技術に関しては日本は世界トップクラスですからね。
今回に全体で思ったのは、中国系メーカーのブースがかなり増えていた事。前回も「ん?」と思うくらいはありましたが、今回は2割近くあるように感じました。安価な部品は中国系は多いのですが、やはり品質としては少し不安な部分もあります。たまにとんでもないアイデア商品もあるので見ていて面白かったのですが、次の2026年はもっと増えてそうな予感もしますね。もっと欧州や日本のメーカーに頑張ってもらわないとです。
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